CAST


ヘジョン:チャン・ソヒ
장서희

1972年1月5日生まれ。小学校4年生の時にKBSテレビ「集まれ歌おう」のMCを引き受けて注目を集めた。子役タレントとしてデビューし、89年MBC公採19期タレントに選ばれ女優の道に進む。代表作は2本の復讐劇「人魚姫」(02)と「妻の誘惑」(08)で、前者は最高視聴率47.9%、後者は同40.6%を記録する大ヒットドラマとなる。現代物から時代劇に至るまで様々な演技の幅を誇り、作品毎に独特の個性を放つ実力派女優である。主な出演作に、「宮廷女官キム尚宮」(95)、「ホジュン〜宮廷医官への道〜」(99)、『天国からのメッセージ』(04)、「愛の選択〜産婦人科の女医〜」(10)などがある。

ウサン:チョン・ソグォン
정석원

1985年5月16日生まれ。武術監督を目指し、体育大学の警護武道学科に進学。韓国で最も強い男が集まるという海兵隊特殊捜索隊に志願して軍服務を終えた。除隊したあとはイ・ミンホ、イ・スンギ、カン・ジファンといったスター俳優の武術指導を務めた。撮影現場で俳優たちが演技する姿を見て、演技への欲望を持つようになり“俳優”へ転身。その後、テレビドラマ「彼らが生きる世界」(08)、「ワーキングママ〜愛の方程式〜」(08)、映画『愛なんていらない』(06)などの作品に端役で出演したあと、人気ドラマ「華麗なる遺産」(09)でイ・スンギの友人役を演じ注目を浴びる。2011年にアクション映画『The Beast』で初主演を果たす。その後も「屋根部屋のプリンス」(12)、「海雲台の恋人たち」(12)などの人気ドラマに立て続けに出演し、現在人気急上昇の若手俳優である。アクション大作映画『リターン・トゥ・ベース』が12月1日(土)より日本公開。

コピー機の声:イ・ピルモ
이필모

1974年6月26日生まれ。主なドラマ出演作に「アジュンマが行く」(06)、「ヨメ全盛時代」(07)、「君は僕の運命」(08)、「ソル薬局の息子たち」(09)、「鉄の王 キム・スロ」(10)、「愛を信じます」(11)、「光と影」(12)、映画出演作に『アリラン』(03)、『風の伝説』(04)、『パパは女の人が好き』(10)などがある。

デジタルカメラの声:シム・イヨン
심이영

1980年1月31日生まれ。主なドラマ出演作に、「ローファーム」(01)、「メリは外泊中」(10)、映画出演作に、『坡州』(09)、『視線の向こう』(10)、『二人の女』(10)などがある。2010年、オムニバス映画『カメリア』の行定勲監督が手掛けた『Kamome』に出演している。

STAFF


監督・脚本:イ・ヨンミ
이 영미

イ・ヨンミはイギリスのNFTS(英国国立映画テレビ学校)を卒業し、10本の短・中編映画を製作(そのうちの4本は28の国際映画祭で上映された)しながら、精力的な映画監督として理論と実践の両面での経験を積む。韓国とロンドンの映画業界で働いた彼女は、西洋の映像スタイルに彼女独自の視点を持 ち込むことで表現の可能性を追求した。そして2008年に「新しいパラダイムを持つ、新鮮で独創的な映画」を目標とする自主長編映画制作会社フィルム・フロントを設立。『秘密のオブジェクト』はその初長編作品である。彼女の映像表現上の実験であり、人間の内面に対する永久不変の問い、性的な欲望や、 意志疎通の持つ重要な意味が、本作では大胆なエロティシズムと独特の語りの形式によって、描かれている。この作品はロサンゼルスタイムズ紙とシカゴトリビューン紙で注目され、数々の国際映画祭に招聘されている。

【監督コメント】

これは私の初めての長編映画です。いくつか書いた脚本のなかで、一番強い思い入れのあるこの物語を長編映画にすることにしました。

「モノの目を通して見た彼女とその秘密」

主人公の一番近くにあるモノを、観察者であり語り手とすることで、とりわけ40代女性の心の奥底にある性的な欲望や、もっと若い世代の愛情や思い出が意味するものといった、うわべだけではわからない人間の秘密を表現したかったのです。なぜなら私にとっては、映画を作ることが現実世界の裏に隠れている人間の本質や秘密を探る唯一の方法だからです。
本作は、大胆なエロティシズムと、二人の人間の異なった視点による語りの形式を用いて、人間の内面に対する私の尽きせぬ問いが描かれていると思います。私はこれを実現させるために、モノを語り手として用いることがとても効果的で面白いと思いました。なぜなら、モノは人間よりも正直で正確であり えるからです。第一部の40歳の大学教授の物語はコピー機によって語られ、彼女が性的欲望に懊悩するさまを露わにします。一方、第二部はカメラによって語られ、彼を取り巻く悲しいまでの意志疎通の希薄さを明らかにします。コピー機とカメラ、この二つのモノは観察し、批評し、主張し、介入さえして、申し分なくその役割を成し遂げます。私は、モノにそうした役割を与えることでユーモアとリズムを生み出し、より巧妙な手法でテーマを表現しようと思ったのです。

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